SSブログ

「BOHEMIAN RHAPSODY」#1 [(ネタバレ注意) プレイ日記]

違うタイトルでも好かったかも?と思わなかったと申せば嘘になりますが、映画「BOHEMIAN RHAPSODY」を見てきました。
念のために申し上げておきますと「BOHEMIAN RHAPSODY」とは伝説のロックバンドQUEENが1975年に発表した代表曲で、(映画によると)当時ラジオで流してもらうために3分間が常識だった時代に6分にも及んだ組曲です。
クラシックはまぁ別格として、ロックや歌謡曲にも3分を超すものはありますが1コーラスや2コーラスで切られても雰囲気の伝わる曲が殆どですよね?対して楽曲「BOHEMIAN RHAPSODY」にはその1コーラス・2コーラスの概念がないとでも表現するべきか、各パートでガラリと曲調を変えているのが最大の特徴です。上段の楽曲タイトルに張ったリンク先をぜひご覧いただきたいのですが、アカペラに始まりバラード~コーラス~ロックと続く構成はまさに「組曲」ですよね。途中で切ってしまうと曲が壊れてしまうのです。楽曲「BOHEMIAN RHAPSODY」は発表から40年以上も経た現在でも斬新で、また当時の常識を越えた方式で収録されていたこともあって、フルコーラスの生演奏は不可能とまで言われています。
そうやって考えますと、此度冒頭で申し上げた「違うタイトルでも好かったかも?」は撤回。マンネリを嫌い常識に挑み続けたQUEEN≒Freddie Mercuryの半生を描いた本映画のタイトルとして、40年以上も個性を放ち続けている「BOHEMIAN RHAPSODY」ほど的を射たタイトルはありません。

普段の私ならネタバレを避けるために表現をごまかしてしまいますが、本映画は多少(?)の脚色が加えられているとは申せ実話をもとにしてますし判り易いクライマックスに臨むところから回想式に物語が始まりますから、顛末は自ずと識れてます。Freddieが歌うQUEENの楽曲は世代を超えて親しまれてますからやっぱり識れてますし、或いはあの時代を生きた人なら公私に渡って世界を騒然とさせたFreddie Mercuryのことをご存知の方も多いことでしょう。なので今回はネタバレを気にせず述べたいと思います。


本作は、成功を夢見た無名の若者たちがあの伝説のステージ「LIVE AID」に臨むまでが描かれています。

物語ではFreddieとQUEENが辿った栄光と挫折が描かれていて、正直なところこのテの伝記映画では「お約束」とでも申すべきか、特に序盤の彼らは「ご都合主義?」と捉えたくなるほどアッサリと名曲を生んで栄光を掴みます。
例えば上述で紹介した映像にもあるFreddieのマイクパフォーマンス。三脚の抜けたマイクスタンドを振り回す彼のスタイルは、Freddieが加入したデビューライブ(曲はC-HRTV-CMにも採用された「Keep Yourself Alive」!)で彼が不慣れだったためにマイクスタンドが抜けてしまった偶然の産物として描かれており、
或いは同じくQUEENの代表曲である「We Will Rock You」は、Freddieの大遅刻に業を煮やしたBrian Mayが同じく待惚けを喰ってたメンバーたちと初めた暇潰しのお遊びから生まれたように描かれてますし、
さらに本作のタイトルなった常識破りの楽曲「BOHEMIAN RHAPSODY」が当時ヒットできた顛末は、難解な歌詞とあまりの長さのために否定的だったプロモーター(演:大好きな「AUSTIN POWERS」のMike Myers!)と口論の挙句レコード会社を飛び出し孤立無援になったはずが、DJがQUEENファンであることにつけ込んで(?)ラジオ出演したFreddieが(なぜかテープではなくw→)ちゃんとプレスされたを持込んでゲリラ的に放送。独創的過ぎる楽曲に評論家が酷評するなか、リスナーのクチコミに端を発して市場に受け入れられたことになってます。
一旦はその誘いに激昂しマネージャーを解雇してしまったFreddieが勝手にソロデビューすることになりQUEENは活動を休止することになる(←つかFreddie以外のメンバーは中盤から暫く物語に登場しなくなる)のですが、そこで挫折(←現実には、後にQUEENの代表曲となる「I was born to love you」が生まれてる)を経験し仲間の尊さを思い知らされたFreddieが「LIVE AID」開催を識って招集をかけると、メンバーはアッサリと承服し再結成。当時感染者はまるで病原菌のように忌避られていたAIDSをFreddieは発症していたのだけれど、その告白を聞いてもなおQUEENは肩を組んで伝説のライブに臨むのです(←実際にはその数年後まで発症してなかったらしい?)
他にもQUEENやFreddieの成功が然ほど労せず得られたように描かれていて、それ等が全て真実(≒彼等は寛容な天才集団)だったなら本当に申し訳ないのですが、私には「んな訳ねェだろw」としか思えません。

でも好いんです。全編に渡って鏤められた珠玉の名曲たちを大音響で聴けるだけで、この映画は一見の価値があるのです。

強いてこれからご覧になる方に助言するとしたら、クライマックスのライブシーンを本気で楽しみたいのなら、なるべく音響の良い映画感がオススメです。ちなみに私はDOLBY-ATMOS上映されている劇場を選んで赴きました。
私自身もそうだったのですが、上に紹介した実際の映像(から映画は数曲カットされてしまったようですが)と見較べてもその再現度は高く、その圧巻のライブシーンが覆う視界の隅に入った他の観客たちも席でリズムを刻みながら十二分に堪能してました^^
本作ばかりは自宅に訪れるのを待ったりせず、大音響に包まれる劇場に赴いて観衆と共に体験するべきだと断言します。

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:映画

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。