イタリアの先行公開に遅れること1.5ヶ月、いよいよ国内公開となった「
マジンガーZ: INFINITY」見てきました。
昨年は
永井伯のデビュー50周年だったそうで、先日NETFLIXで世界同時公開された「DEVILMAN: crybaby」に間髪入れず永井伯代表作の映像化は嬉しい限りですね。
今年はさらに「キューティーハニー」も再びリメイクされるそうですよ!前回の寄稿で「誰が見に来るの?」と疑問を持ってしまいましたが、喜ぶべきか悲しむべきか、私が席を取ったレイトショーは15~20人くらいの観客で、
22時終わりということもあって1組だけ小学生同伴の親子連れがいましたが、他はアニメ映画とは思えないほど平均年齢が高かったですね。←むしろロボットアニメをレイトショー上映されてることが驚きで、余っぽどの話題作でもない限りレイトショーの客入りは大体同じようなものですけどw
「マジンガーZ: INFINITY」は「
マジンガーZ」~「
グレートマジンガー」(~「
グレンダイザー」は?)と続いたオリジナルTVアニメの10年後を舞台にしているのだそうで、設定は継承されつつも色々と状況が変ってました。
登場人物がどうなったかとか何と戦うかとかはストーリーのネタバレにも繋がりかねないので見てのお楽しみとして、一番強く感じた変化は
ガンダム以後に制作されたアニメだということですね。
主人公 兜甲児にシローという小学生の弟がいたことを憶えてますか?「マジンガーZ: INFINITY」はあの10年後ということで、兄の前では相変わらずであるものの、逞しく成長したシローが登場します。彼にとっては子供の頃にマジンガーの活躍を見て育った経験が強烈だったようで、新光子力研究所の守備隊なのか統合軍(≒
国連軍?)なのかは分りませんが、大人になって量産型マジンガーのパイロットになってるんです。「ワンオフ」と称しても過言じゃないマジンガーの
量産型ですよ
量産型!
或いはボロットの陽動作戦に於いてはわざわざ大型
3Dプリンターで武器(?)を出すシーンが描かれていたり、軍属となった
グレートマジンガーは重要施設(や市街地も?)を保護するためあらゆる技に適否を判断する承認制度が取り入れられていたり、実現できるかどうかは別としてその世界観にリアリティを持たされてました。
←どんなに激しい攻撃を受けても直後に現状回帰していたTVアニメ版とは大違いですw「ガンダム以後」と申せば、「新世紀エヴァンゲリオン」
第六話を彷彿とさせるシーンもありましたね。「宇宙戦艦ヤマト2199」
第2話でも同様の描写がありましたし「
ドラゴンボールZ」も同じでしたし他もあるかな?味方が散々なめに遭ってるのに主人公がなかなか本領発揮しなかったり・敵役が挨拶代わりに笑ったり・爆炎の向こうから姿を表したり・食事しながら出掛けたり・転校初日に衝突したりといったお約束と同様、敵の強大さやその対抗手段の「重さ」を観客に伝える表現手段として今後も増えていきそうな気がします。
「マジンガーZ」と申せば主人公が搭乗する
ヒーローロボットの元祖と云われておりますが、その元祖が復活に際して後発に生み出された演出手段を取り込んでいるのは感慨深いですね。
ただ、そうは申しましても「マジンガーZ: INFINITY」に登場するマジンガーZは「
考証」なる言訳で固められた兵器ではありません。
細かい考証やツッコミなんて「クソ喰らえ!」とばかり、40年以上昔に毎週子供たちから喝采を浴びていた「英雄」のままスクリーンに帰ってきていますのご安心を!
そうそう統合軍の司令官は、ファンならぜったいに聞き覚えのある「
あの方」が声をアテられてます。
どぉせなら昔のままの役を演じて欲しいと思ってしまったのですが、いちいち必殺技を絶叫するスーパーロボットのパイロット役は、残念ながらもぅ厳しいのかも知れませんね。