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真打登場! [ソフトウエア]

今週 北米サンフランシスコで開催されているGameDevelopersConference(GDC)2011に登壇した任天堂 岩田聡社長の講演に於いて、任天堂を…否、日本を…否、コンピュータエンタテインメントを代表するビッグタイトルの最新作が発表されました。
前にニンテンドー3DSロンチタイトルを見てその不在を嘆いたスーパーマリオ」の最新作が、満を持して3DS用タイトルとして発表されたのです。

もっともGDCはその名が示す通りゲーム開発者たちの議論の場であり、商業的目的で開催されているElectronic Entertainment Expo(E3)や東京ゲームショウ(TGS)などとは違って、もっとコアな話題が主ですから、当然「スーパーマリオ」の発表も任天堂の戦略の一環として発表されただけに過ぎません。
でも、任天堂ハードに「スーパーマリオ」が存在することにこそその意義があり、「スーパーマリオ」の登場如何でその運命を左右すると申しても過言ではありません。
その意味では、少々遅れたものの3DS用に「スーパーマリオ」の新作が登場する。と発表されたことにその意義があるのです。

さて…ここからは例によってまた私の妄想が始まりますので、無用の方は読み飛ばしてください。

今回その存在が明かされた3DS用「スーパーマリオ」ですが、詳細は6月にロサンゼルスで開催されるE3で発表されるそうで、従って北米ではホリデーシーズン(≒年末)に発売される可能性が高いと捉えて良いでしょう。
ここに任天堂の「スーパーマリオ」に寄せる自信と信頼←言い替えますと(表現は悪いですが→)「結局『スーパーマリオ(≒宮本茂氏)』頼み」の脆弱さも露呈させている気がします。

昨今は各プラットフォームが独自の市場を形成し共存できているとは云え、ゲーム業界に於いて未だ「一強皆弱」は健在で、現世代の覇者が3DSの先代にあたるニンテンドーDSであったことを否定できる人は居られないでしょう。
そんなニンテンドーDSですが、前世代までの覇者と較べると磐石の態勢を敷けていたとは申せません。
ハードウエアの販売台数こそ圧倒的ではありましたが、例えばファミリーコンピュータPlayStation2のような圧倒的な強さと申しますか、全てのゲームユーザー層までには普及できていなかったからです。
そしてそのDSの空白部分を埋めていたのが他のハードウエアになるのですが、日本に於いてその最高位を得たのは、同じ携帯ゲーム機であるPSPだと申せますでしょう(←ただし日本市場に限った話であり、海外市場におけるPSPは既に死に体なのですが;)。
云ってしまえばDSでは対応できない部分を(日本では→)PSPや他機種が補っていたということです。

そして3DSを皮切りに始まる次世代機に於いて、ベクトルの違う据置機でしたら任天堂にはWii或いはその次世代機が在るでしょうから、そこまで3DSにフォローさせる必要はないのでしょうけれど、それが同じ携帯機となると話は別で、3DSにはDSが果たせなかった全購買層の制覇という重大な使命が課せられているはずです。
その直接的ライバルとなるのはiPhoneなどのスマートフォンではなく先日PSPの後継機として発表されたNGP(仮)です。

NGP(仮)はその発表会に於いて漠然とした高性能と凡その発売時期を発表されて居りましたが、肝心の具体的なソフトウエアラインナップであるとかサービスの詳細までは明かされておりませんでした。
此度GDCに於いても北米で初披露されたというエポックを除けばテクニカルな話題に注力されていたようで、ユーザーの立場からすると先の発表を超えるものではありませんでした。
その詳細を明かされると目されている次の機会こそが、3DS用「スーパーマリオ」の詳細も明かされるE3(或いはTGS)であり、実際に発売されるのはまたも3DS用「スーパーマリオ」が発売されると目される今年末だと云われています。
このタイミングの重複を、単なる「偶然」で片付けられるでしょうか。
任天堂の岩田社長SCEIの平井CEOもライバルの存在を歓迎するような発言を、むしろそのライバルを多くの娯楽のなかからゲームに導く「同志」であると受取れるような表現をされていますが、
自社タイトルよりもPlayStationフォーマットから招き入れた看板タイトルを前面に推して3DSを発表し、
3DSの予約受付が開始され発売を控えた時期にNGP(仮)をサプライズ(?)発表し、
話題を独占すべく準備されているNGP(仮)の詳細発表そしてその発売時期に屈指のキラーコンテンツ「スーパーマリオ」をぶつけてくる。
スマートフォンの台頭は…まぁ含まれているのかも知れませんが、それも含め他の娯楽と時間を奪い合う必要があることは確かでしょうけれど、口では和やかなことを仰ってますが、いやいや両社とも相手を潰す気マンマンじゃないですかw

「ゲーム機はソフトがなければただの箱」とはよく云ったもので、如何に高性能を謳おうとも楽しめるソフトのないゲーム機に未来はありません。
奇しくも上述したGDC講演のなかに
>1996年に『スーパーマリオ64』でマリオが立体になって以来、プレイヤーにとって空中にあるブロックをたたくのは常に困難なことでした。
>宮本さんは、ニンテンドー3DSの開発中に、「この課題がついに解ける時が来た」と私に言いました。
とありましたが、この「ブロック」に別の意味を感じてしまうのは私だけでしょうかw
6月の「ゼルダの伝説 時のオカリナ 3D」年末の3D版「スーパーマリオ」と立続けに強力な牌を切ってきた王者任天堂に対しSCEIはどのように挑むのでしょう。←あ~6月が待ち遠しい!!

ニンテンドー3DS コスモブラックニンテンドー3DS アクアブルー


ゼルダの伝説 時のオカリナ 3D(仮称)

ゼルダの伝説 時のオカリナ 3D(仮称)

  • 出版社/メーカー: 任天堂
  • メディア: Video Game





…ただね…。
DS時代は「脳トレ」も市場拡大の一翼を担いましたが、現在では然ほど話題に上らないことからも、あれは時流と偶然符合した一過性のブームとして評価せざるを得ません。
そうすると任天堂が声高にアピールできるコンテンツって、結局 宮本茂氏の生み出したものばかりになってしまうんですよね。
自身の思惑とは違うところでコンテンツ流出の虞があるサード頼りと違って、自社コンテンツで市場を牽引できるってのはそれだけで充分強力なアピールポイントだと思いますし、宮本茂という稀代のクリエーターを自社に抱えているのですから、それを最大限に活用するのも当然のことだと思います。
でもね。宮本氏だって人間なのです。

一介の玩具メーカーだった任天堂を世界規模の大企業に育て上げた立役者は、鋭い嗅覚をもったカリスマ経営者山内溥氏・独自の視点や発想から「枯れた技術の水平思考」の代名詞にも譬えられる横井軍平氏・そしてそのセンスはユーザーだけでなく世界中のゲームクリエーターからもリスペクトされている宮本茂氏の三氏でした。
しかし岩田聡氏に社長業を譲った山内氏は既に御齢83歳・横井氏は任天堂を退社し独立した直後に急逝し、その二人からDNAを継いでいるMr.任天堂=宮本氏も今年の11月で59回目の誕生日を迎えられるのです。来年は還暦ですよ!

そもそも宮本氏はプログラマーでもエンジニアでもないですし日進月歩のコンピュータ業界に於いて技術的なものは然程心配する必要はないでしょうけれど、宮本氏だからこそ為し得ているセンスであったりそれをチームに反映させられるカリスマ性はそう簡単に継承できるものじゃありません。
一見すると磐石の態勢を敷いているように見える任天堂ですが、未だ宮本氏に頼らざるを得ない状況が任天堂の抱えている弱点です。
願わくば、今はまだ宮本氏の影に隠れていようとも、任天堂のDNAを引継いだ次代の「宮本茂」たちが育っていることを願います。
タグ:3DS マリオ
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