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「絶体絶命都市」復活? [ソフトウエア]

今回は、発売予定を目前に控えながら突如開発中止を宣言されていた「絶体絶命都市4 :Summer Memories」に、日の目を見る機会が訪れそうな話題です。
話題の出どころは石川県金沢市に本社を置かれたグランゼーラ社。「絶体絶命都市」シリーズを手掛けていたスタッフがirem社から独立して設立したコンテンツデベロッパーです。

そう、まだゲームデベロッパーではなくコンテンツデベロッパーですね。
グランゼーラ社が大規模に事業方針を転換したirem社から独立したスタッフが設立させた企業であることは上述の通りなのですが、私の識る限り同社は、少なくとも私がイメージするようないわゆる「ゲームソフト」と呼べるものを世に出しては居りません。
でも、PlayStation(PS)Homeを楽しんでおられた方々であればグランゼーラ(Granzella)のロゴはお馴染みですね。
日本だけでなく海外のPS Homeにもラウンジを提供すると共に幾多のイベントを開催し、そこで特別な効果を得られる衣装やアイテムを販売することでパッケージビジネスとは異なる「ゲーム」を製作し続けていました。
グランゼーラ社のPS Home参入が発表された当時に予測していたことですが、グランゼーラ社はPS Homeで地力を蓄えていたのではないでしょうか。

グランゼーラ社の「顔」と称しても過言ではない九条一馬氏は、irem時代も含め自他共に認める世界最多のPSHomeラウンジ設計経験者であると共に、今回話題に挙げている「絶体絶命都市」のクリエイターでもあり、氏のtwitterには当時日の目を見ることのできなかった「絶体絶命都市4」への想いが綴られていたこともありました。


そして図らずもグランゼーラ社ににとって繭の役割を果たしていたPS Homeの終了に機を合せたように挙げられた、グランゼーラ社の鬨の声を紹介しましょう。

株式会社グランゼーラ(本社:石川県金沢市)は、アイレムソフトウェアエンジニアリング株式会社(本社:東京都千代田区)が保有していたゲーム「絶体絶命都市」およびそのシリーズタイトル(新規タイトルを含む)に関する全世界での販売権、知的財産権を取得いたしましたのでお知らせいたします。

これまでのシリーズタイトルの販売再開

現在下記の旧作タイトルのダウンロード配信につきまして、準備・検証を進めております。
・絶体絶命都市(PS2:ゲームアーカイブス)
・絶体絶命都市2 -凍てついた記憶たち-(PS2:ゲームアーカイブス)
・絶体絶命都市3 -壊れゆく街と彼女の歌-(PSPダウンロード版)

配信可能であることが明確になり次第、配信開始日等の情報を弊社Webサイトにてお知らせいたします。
 これのうち「~3」に限ってはPSストアで販売されていた履歴がありますから、検証は不要なはずですが…。

新作および関連タイトルの展開予定

絶体絶命都市シリーズの新作および関連タイトルに関しましては、発表できる段階になりましたらお知らせいたします。
なお、「絶体絶命都市4 -Summer Memories-」に関する情報は、2015年秋ごろを予定しております。
 発売ではなく情報発信なのでお間違えなく!

> (略)

今後の絶体絶命都市シリーズにつきまして

株式会社グランゼーラでは、絶体絶命都市シリーズを継続的に皆様にお届けできるよう、そしてシリーズをより発展させ存在価値のあるコンテンツとしてご提供できるよう努めてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
> (略)
ソースはコチラ


さて、大人の事情で途絶していたゲームシリーズが復活するのは歓迎すべき話なのですが、では「絶体絶命都市」の復活を諸手を上げて迎えることができるのでしょうか。

正直なところ私には疑問が残っています。

「絶体絶命都市4」の開発中止を発表されたタイミングがあまりにもピッタリだったために、東日本大震災の被災者や世論に配慮して自粛したのではないかとまことしやかに囁かれたウワサ、
「独立」とは云われているものの、irem社の大幅な事業転換によって縮小されたゲーム部門のスタッフは、事実上 厄介払いされたのではないかと読まれる向き、
irem社の事業転換によってパチンコ系を除く大半のiremブランドのゲームが発売中止となり、そこに「絶体絶命都市」シリーズやグランゼーラ革命軍が活躍するタイトルも含まれていたこと、
それらを統合することで、ちょうど世論が赤穂浪士の仇討ちを後押ししまた忠孝の義士として讃えたように、「絶体絶命都市」をプレミアブランドへと変貌させ&開発の行き詰っていた作品を掘り起こさせられてしまったのではないかとも受け取れるのです。

もう少し具体的に申上げましょう。
まず赤穂浪士を現在の法や道徳に当て嵌めますと、失態を犯し失脚した上長のためにそれまでの職を失ったことを逆恨みしたテロリスト集団ということになります。
もちろん私は当事者ではありませんから彼らの真意は判りませんが、彼らを仇討ちに駆り立てたのは、主君への忠誠心以上に世論に後推しされたことが大きな理由だったのではないでしょうか。
徳川幕府による泰平の世に於いても武士に求められたのは忠節であり、天皇の勅使を迎えた江戸城内で高家に対して刃傷沙汰に及んだ浅野内匠頭はその不忠を咎められても当然で、当時の法に則れば切腹を命じられたのも当然の成り行き←むしろ不名誉な斬首や磔に処されることなく武士の尊厳を保ったまま処されたのは恩情であったとも受取れます。
しかし武士でなくとも解るほど重要な状況に於いて一国一城の主が刃傷沙汰に及んだということは「余ほどの大義があったに違いない」とし、「そこまでさせた吉良上野介こそ悪に違いない」と世論は噂し、主を挿げ替えられた赤穂城の侍たちもそれは聞き及んでいるはずです。
下手すると亡君の仇を討たない侍たちは「不忠者」と罵られていた可能性もあり、生命よりも名誉を貴ぶ侍たちは、そのまま泰平の世を生きられないように世論に追込まれてしまったのではないのでしょうか。

そして「絶体絶命都市」に話を戻します。
今回の発表によってユーザーは湧いていますが、果たして「絶体絶命都市」はここまで騒がれるほど出来の良いゲームだったのでしょうか?
私は全作とも発売時期に購入し何れもクリアしているファンの1人ではありますが、でも「絶体絶命都市」は着眼点の面白さこそ評価するものの、ゲームとしてはいわゆる他の「人気ゲーム」ほど高い完成度を誇った作品であったとはお世辞にも申せません。
「絶体絶命都市」は、ゾンビやモンスターに追われるのではなく災害によって崩壊する都市からの脱出という、我々にはより現実味のある恐怖を扱われていたからこそ楽しめた作品で、極論すれば企画の素晴らしさだけで存在を保てていたような作品でした。
もっとハッキリ申しますと、「絶体絶命都市」は代々システムやバランスの調整が甘く、その開発者のスキルが不足していたか統括者の判断力が甘かったのではないか思えるフシがあるのです。
しかし、irem社の方針変更に際してあまりにもタイミングよく大災害が起きて市場から既存タイトルごとソフトが消えてしまったために、一部のファンにしか受け入れられていなかった「絶体絶命都市」の知名度がグンと跳ね上がり、プレイしたくともプレイできない未プレイヤーの間でプレミア化して実力以上の評価を得てしまった←というのが実際のところではないのでしょうか。

グランゼーラ社の発表によると既存タイトルを順次再販した後に「絶体絶命都市4」が発売されるようですが、その前に(失礼ながら→)化けの皮が剥されて散々なメに遭わされるのではないかと、ファンの1人としては危惧してしまうのです。


でも赤穂浪士が忠節を体現した悲劇のヒーローとして現在に名を残しているように、グランゼーラにも一旗揚げていただきたい。
もちろん私は評判に流されず「絶体絶命都市4」をプレイする所存です。
頑張れグランゼーラ!!


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